東北を中心にさまざまなレシピの芋煮があります。
地域による風味の違い、そして家庭による食材の違いは、まさに「人と人とのコミュニケーション」だからこそ!集まる人によってさまざまなバリエーションの芋煮がうまれるのが芋煮会の醍醐味ともいえます。

全日本芋煮会同好会が監修したオススメの「コミュニケーションレシピ」をぜひご活用ください!


山形・村山風

    

山形県内陸部でも特に芋煮会が盛んに行われる山形県・村山地区の芋煮。

多めの里芋と牛肉をふんだんに使った、醤油風味が特徴です。

内陸の他の地域(最上、置賜)も牛肉・醤油風味が基本ですが、最上地区ではさまざまなきのこ類、置賜地区では大根や豆腐などを加えたりして楽しまれています。

また、ひと通り芋煮を堪能した後に、残った汁で「カレーうどん」で締めるのが定番になりつつあり、カレーうどんを楽しむために芋煮を作る方がいらっしゃるほどの人気です。

代表的には山形市内の馬見ヶ崎川など、直火が使える山形の秋の河川敷は芋煮会を楽しむ団体にあふれ、短い秋を毎週のように芋煮会を楽しんでいます。

◆食材リスト Ver.2_20200104

No 品目 10人分分量(目安) メモ
1 里芋(土付) 1kg 山形産がもっともオススメ。市販の冷凍ものは避けてください
2 牛バラ(脂身の多い部分含む) 800g 牛丼用がオススメ。脂身が少ないと硬くなります
3 平こんにゃく(200g程度) 4枚 白い平こんにゃくがオススメ
4 ゴボウ ※太め 1本 市販のささがき済でも代用できます
5 長ネギ ※太め 7本
6 しめじ ※大きめ 3袋
7 牛脂(国産) 50g 牛肉の脂身が少ないときにコク出しで使用
8 だし醤油 250ml 山形の「味マルジュウ」がオススメですが、手に入らない場合は、市販のだし醤油でも醤油の風味が強めのものをお選びください。
9 日本酒 250ml 料理酒は使わない方がオススメ
10 カレールー(8食分) 1箱 中辛あたりがオススメ
11 冷凍うどん 5玉
12 調理用水 3000ml 2Lペットボトル1.5本程度。芋煮調理で2L。カレーうどん用調整分で0.5L

 

◆食材の下準備

・里芋  一度水洗い。皮を包丁の背などでこそげ取る。大粒のものは一口大にカット(2~3等分)

・ゴボウ 大きめにささがき。10分程度水にさらす

・平こんにゃく(白) 縦に3等分に切った後、手で半口大にちぎる

・牛バラ 5cmくらいにカット(既にカット済の場合ほぐしておく)

・しめじ   いしづきをカットしほぐす

・長ネギ   1cm程度の幅で、大きく斜め切りする。青い部分もすべて使用する

 

◆調理方法

1.鍋に水を張り、里芋とごぼうを入れ、火にかける(強火)

2.沸騰後、メレンゲ状の泡が吹き出てきたら火を中火に弱め、あくをとりながら、更に5分程度煮込む

3.こんにゃくを入れる   ★記念撮影ポイント!★

4.日本酒、だし醤油を入れる(ほぼ使用予定分を入れる)

5.里芋が柔らかくなったらしめじを入れる

6.箸・トングなどを使い、牛肉を「豪快に」入れる   ★記念撮影ポイント!★

7.あくをとる。

8.味を最終調整する(だし醤油の追加)※“コク”が足りなければ牛脂を入れる。

9.ネギを「豪快に」入れる         ★記念撮影ポイント!★

10.ふたをして5分ほど置く(火からはずして蒸らすと、ネギの香りが鍋全体に広がります)

★里芋、牛肉、汁を実食して、「OK」がでたら盛り付け開始! ★記念撮影ポイント!★

※出来上がりの鍋、盛り付けたどんぶり、取り分けている様子、

参加者が食べているシーンをどんどん撮影して下さい。

■そして、しめはやっぱり「カレーうどん!」

・残った汁に、カレールーをしっかり溶かす。汁が足りない場合は、調理用水を追加する

・ネギを追加投入する

・冷凍うどんを食べる分だけ鍋に投入する

・再び煮立ってから、1~2分煮込む(火加減は弱火から中火)

★完成! トングを使って取り分ける  ★記念撮影ポイント!★


宮城風

宮城県の芋煮といえば、豚肉・味噌風味。

さまざまな根菜を使い、具材を柔らかく煮込むのが特徴です。

全日本芋煮会同好会のレシピでは、しょうがを多めに入れてアクセントをつけています。

ちなみに、宮城風と山形村山風の芋煮は、毎年秋のシーズンになるとネット上で「芋煮戦争」が勃発します。お互いを非難しているようで実は尊敬し合う「仲良しのケンカ」になりますが、最後には2つの鍋を一緒に楽しむという光景が、宮城県の広瀬川流域の風物詩になっています。

◆食材リスト

No 品目 10人分分量(目安) メモ
1 里芋(土付) 800g 山形産がもっともオススメ。市販の冷凍ものは避けてください
2 豚バラ(脂身の多い部分含む) 500g ロースなどのこま切れだと脂身が少なく硬くなります
3 平こんにゃく(200g程度) 2枚 白い平こんにゃくがオススメ
4 ゴボウ ※太め 1本 市販のささがき済でも代用できます
5 長ネギ ※太め 3本
6 しめじ ※大きめ 2袋
7 にんじん 2本
8 白菜(小さめ) 1/4玉
9 大根 1/4本
10 油揚げ 3枚
11 しょうが 1/3片
12 豆腐(大きめ) 1丁 木綿豆腐が崩れにくくオススメ
13 醤油 50g
14 味噌 150g  仙台味噌がオススメ
15 だしの素 30g
16 日本酒 150g 料理酒は使わない方がオススメ
17 サラダ油 20g
18 調理用水 3000ml 2Lペットボトル1.5本程度

 

◆食材の下準備

・里芋  一度水洗い。皮を包丁の背などでこそげ取る。大粒のものは一口大にカット(2~3等分)

・ゴボウ ささがき。10分程度水にさらす

・平こんにゃく(白) 縦に3等分に切った後、手で半口大にちぎる

・豚バラ 5cmくらいにカット(既にカット済の場合ほぐしておく)

・大根、ニンジン いちょう切り

・白菜 食べやすい大きさにカット

・豆腐 2cm角くらいにカット

・油揚げ お湯をかけて油抜きをしたのち1cm幅×4cm長くらいにカット

・しめじ  土付をカットしほぐす。軽く水洗い

・長ネギ  1cm程度の幅で、大きく斜め切りする。青い部分もすべて使用する

 

◆調理方法

1.熱くなった鍋にサラダ油を敷き、豚肉としょうがを入れ、中火で軽く炒める  ★記念撮影ポイント!★

2.鍋に水を加え、里芋、ゴボウ、大根、にんじん、こんにゃくを入れ沸かす(強火)

3.沸騰後、火を中火に弱めあくをとり、だしの素を入れ、時々あくを取りながら更に5分程度煮込む

4.白菜、しめじ、油揚げ、豆腐を入れ、更に煮込む

5.日本酒を豪快に入れる(ほぼ使用予定分を入れる)

6.味噌、醤油を加える(予定使用分の半分程度)。更に煮込む

7.味を最終調整する(味噌、醤油)

8.ネギを「豪快に」入れる         ★記念撮影ポイント!★

9.ふたをして5分ほど置く(火からはずして蒸らすと、ネギの香りが鍋全体に広がります)

★里芋、豚肉、汁を実食して、「OK」がでたら盛り付け開始! ★記念撮影ポイント!★

※出来上がりの鍋、盛り付けたどんぶり、取り分けている様子、参加者が食べている

シーンをどんどん撮影し下さい!


山形庄内風

同じ山形県でも、日本海に面した庄内地区は豚肉・味噌風味。

宮城風に似ていますが、具材の種類は少なく、厚揚げがアクセントになっているのが特徴です。

 

牛肉・醤油風味の山形・村山風との食べ比べも楽しんでください。

◆食材リスト

No 品目 10人分分量(目安) メモ
1 里芋(土付) 1kg 山形産がもっともオススメ。市販の冷凍ものは避けてください
2 豚バラ(脂身の多い部分含む) 500g ロースなどのこま切れだと脂身が少なく硬くなります
3 平こんにゃく(200g程度) 2枚 白い平こんにゃくがオススメ
4 ゴボウ ※太め 1本 市販のささがき済でも代用できます
5 長ネギ ※太め 3本
6 しめじ ※大きめ 2袋
7 厚揚げ 2枚
8 味噌 150g
9 日本酒 150g 料理酒は使わない方がオススメ
10 だしの素 25g
11 醤油 50g
12 砂糖 50g 白糖を使用することが多い
13 調理用水 3000ml 2Lペットボトル1.5本程度

 

◆食材の下準備

・里芋  一度水洗い。包丁の背、またはピーラーで皮むき。大粒のものは一口大にカット(2~3等分)

・ゴボウ ささがき。10分程度水にさらす

・厚揚げ 油抜きし、さいの目切りにする

・平こんにゃく(白) 手で半口大にちぎる

・豚バラ切 5cmくらいにカット(既にカット済の場合ほぐしておく)

・しめじ    土付をカットしほぐす。軽く水洗い

・長ネギ   1cm程度の幅で、大きく斜め切りする。青い部分もすべて使用する

 

◆調理方法

1.鍋に水を張り、里芋を入れて火にかけ、あくを取りながら煮る

2.こんにゃくとゴボウを入れ、更に煮込む

3.豚肉としめじ、厚揚げを入れ、更に煮込む

4.里芋が柔らかく煮えたら、酒、砂糖、醤油、味噌、だしの素の順に入れ、お好みで味を整える

5.ネギを「豪快に」入れる         ★記念撮影ポイント!★

6.ネギに火が通ったら完成!

★里芋、牛肉、汁を実食して、「OK」がでたら盛り付け開始! ★記念撮影ポイント!★

※出来上がりの鍋、盛り付けたどんぶり、取り分けている様子、参加者が食べているシーンをどんどん撮影してください!


福島味噌風

福島県の芋煮は、「浜通り、中通り、会津」によってレシピが異なるようで、同じ浜通りでも相馬といわきでは異なるレシピが存在するようですが、明確な区切りがありません。多くは豚肉を使い、味噌風味、醤油風味、醤油と味噌のミックスと、バリエーションが多く、根菜が多く使われます。

全日本芋煮会同好会のレシピでは、豚肉・味噌風味をベースに、なめこをトッピングしたやさしい仕上がりにしてみました。

 

◆食材リスト

No 品目 10人分分量(目安) メモ
1 里芋(土付) 800g 山形産がもっともオススメ。市販の冷凍ものは避けてください
2 豚バラ(脂身の多い部分含む) 500g ロースなどのこま切れだと脂身が少なく硬くなります
3 平こんにゃく(200g程度) 2枚 白い平こんにゃくがオススメ
4 ゴボウ ※太め 0.5本 市販のささがき済でも代用できます
5 長ネギ ※太め 2本
6 なめこ 100g  大粒がオススメ
7 にんじん 1本
8 白菜(小さめ) 1/4玉
9 大根 1/4本
10 油揚げ 2枚
11 豆腐(大きめ) 2丁 木綿豆腐が崩れにくくオススメ
12 醤油 50g
13 味噌 150g
14 だしの素 25g
15 日本酒 150g 料理酒は使わない方がオススメ
16 調理用水 3000ml 2Lペットボトル1.5本程度

 

◆食材の下準備

・里芋  一度水洗い。皮を包丁の背などでこそげとる。大粒のものは一口大にカット(2~3等分)

・ゴボウ ささがき。10分程度水にさらす

・平こんにゃく(白) 縦に3等分に切った後、手で半口大にちぎる

・豚バラ 5cmくらいにカット(既にカット済の場合ほぐしておく)

・大根、ニンジン いちょう切り

・白菜 食べやすい大きさにカット

・豆腐 2cm角くらいにカット

・油揚げ お湯をかけ油抜きした後、1cm幅×4cm長くらいにカット

・なめこ ざるで軽く水洗い

・長ネギ 1cm程度の幅で、大きく斜め切りする。青い部分もすべて使用する

 

◆調理方法

1.鍋に水を張り、里芋、ゴボウ、大根、にんじん、こんにゃくをいれ火にかける(強火)

2.沸騰したら、、火を中火に弱め、一度あくを取りだしの素をいれる。

3.時々あくをとりながら、更に5分程度煮込む

4.豚肉、白菜、油揚げ、豆腐を入れ、更に煮込む ★記念撮影ポイント★

5.日本酒を豪快に入れる(ほぼ使用予定分を入れる)

6.味噌、醤油を加える(予定使用分の半分程度)。更に煮込む

7.味を最終調整する(味噌、醤油)

8.ネギを「豪快に」入れる         ★記念撮影ポイント!★

9.ふたをして5分ほど置く(火からはずして蒸らすと、ネギの香りが鍋全体に広がります)

10.なめこを別の鍋で30秒ほど軽くゆで、ざるにあげておく

★里芋、牛肉、汁を実食して、「OK」がでたら盛り付け開始!

ここでなめこをトッピングする ★記念撮影ポイント★

※出来上がりの鍋、盛り付けたどんぶり、取り分けている様子、参加者が食べているシーンをどんどん撮影して下さい!


岩手風

岩手県の内陸、三陸周辺の方からうかがったレシピを参考に整理した、鶏肉・醤油風味が特徴。秋田県のきりたんぽ鍋の風味に似ていますので、締めにきりたんぽを入れて楽しむのも良いかと思います。

◆食材リスト

No 品目 10人分分量(目安) メモ
1 里芋(土付) 1kg 山形産がもっともオススメ。市販の冷凍ものは避けてください
2 鶏もも肉 800g 皮付きがオススメ
3 しらたき(結び)6個入り程度 3パック
4 ゴボウ ※太め 1本 市販のささがき済でも代用できます
5 長ネギ ※太め 4本
6 舞茸 3袋
7 みつば 1束
8 醤油 200g
9 めんつゆ 100g
10 鶏ガラスープ 30g
11 日本酒 200g 料理酒は使わない方がオススメ
12 調理用水 3000ml 2Lペットボトル1.5本程度

 

◆食材の下準備

・里芋  一度水洗い。包丁またはピーラーで皮むき。大粒のものは一口大にカット(2~3等分)

・ゴボウ 大きめにささがき。10分程度水にさらす

・白たき 水切りしておく

・鶏胸肉 ひと口大にカット(皮もつけて)

★肉を切った後は放置せず、ラップしてクーラーボックスに入れること。

★肉は野菜を切ってからカットするか、包丁とまな板は、肉用と野菜用で分けること

・舞茸    土付をカットしほぐす。軽く水洗い

・長ネギ   1cm程度の幅で、大きく斜め切りする。青い部分もすべて使用する

・みつば   5cm幅程度にカット

 

◆調理方法

1.鍋に水を張り、里芋、ゴボウを入れて煮る

2.沸騰後、あくをとりながら、更に5分程度煮込む。吹き止めに醤油を少々入れる

3.白たき、舞茸を入れる

4.鶏ガラスープ、醤油、めんつゆ、日本酒を豪快に入れる(ほぼ使用予定分を入れる)

5.里芋が柔らかくなったら、鶏肉を入れる    ★記念撮影ポイント!★

6.あくをとる

7.味を最終調整する(醤油、めんつゆ)

8.ネギを「豪快に」入れる         ★記念撮影ポイント!★

9.ふたをして5分ほど置く(火からはずして蒸らすと、ネギの香りがいい具合に乗る)

里芋、鶏肉、汁を実食して、「OK」がでたら盛り付け開始!

10.みつばをちらして完成!  ★記念撮影ポイント!★

※出来上がりの鍋、盛り付けたどんぶり、取り分けている様子、参加者が食べているシーンをどんどん撮影してください!